第2話 <そんなお願い 第1章>

 漣<れん>は自分の教室に戻った。

 午後の最初の授業は数学だった。教科書やノートなどを準備しながら周りに目を配る。パッと見た感じではいつもと何ら変わりない。

 

 漣は授業が始まる前に観察対象とする相手を決めた。新堂 茜<しんどう あかね>だ。新堂さんは女子としては比較的身長が高く、おそらく160cm後半はある。体育会系で確かバレー部の所属だ。

 その身長に比例してかおっぱいが大きい。Cカップか、もしかしたらDカップかもしれない。そして、服装も白い半袖のポロシャツで体形が分かりやすく、座席も右斜め前方と視界に入れていても問題がない。

 そして、授業が始まった。

 

「起立、気を付け、礼」

 学級委員の号令で授業が始まる。漣はその動作の間中、常に新堂の胸元を視界に入れていた。

 

 立ち上がる際に重力および慣性の法則により一時的におっぱいがたわみ、そして立ち上がった後に遅れて元の形に復元しようとして少し上向く。その後、少し間ゆさゆさと揺れ続ける。今度は、礼をする際に重力に伴ってその膨らみは最大限に大きくなる。そこから、着席までの動作でまた揺れる。

 その柔らかくも弾力のあるであろう触感が想像でき、漣は下半身の一部に熱が生まれるのを感じた。

 

(予想した以上に……エロいな)

 

 今の時代、ネットで裸の画像や動画などは簡単に手に入る。それこそ、服越しで見るのでなく、全裸の女性のおっぱいが大きく揺れているのも簡単に見ることができる。

 しかし、普段から一緒に授業を受けている女の子のおっぱいがここまで揺れることは本来は見ることができない。そして、常識が変わってしまっているので、他の男子にはそれが貴重なチャンスであると認識ができない。可哀そうなことである。

(しかし、授業中では限界があるか……。チャンスは放課後の部活動かな)

 

 放課後になり、帰宅部の漣はポジションを探していた。そして、校舎裏のテニスコートが視界に入る日陰のベンチを陣取ることに決めた。手には文庫本を持ち、体裁としては読書中だ。

 そして、テニス部の練習が始まった。さぞ、おっぱいが大きく揺れている様を見れるかと思っていた漣にとっては期待外れの状況となった。

 

(まず第1に、距離が遠くてよく見えない。おっぱいの揺れが確認するには、テニスコートのフェンスにくっついて見るくらいの距離が必要ってことか。それは、さすがに変態すぎるな。

 第2に、おそらく……スポーツブラをしている女の子が多いんだろうな。今回の常識改変はブラジャーに限定したのは失敗だったか。いっそ、胸部をサポートする衣服を付けないのが常識……とかだったら上手くいったのか?)

 

 漣は文庫本を読んでいる振りをしつつ、テニスを精を出す女子たちを見ながら思考の海にひたっていた。

 

 30分くらい経っただろうか。漣がそろそろ切り上げようかと思っていたところ、複数の女子のかけ声が聞こえてきた。漣が目をやると女子バレー部が10名ほど外を走り込みをしていた。

 

「ファイ!オー!」

元気のいいかけ声と共に漣のすぐ目の前を通り過ぎていく。

その列の最後尾に新堂 茜の姿があった。

 

(あ、新堂さん……おっぱいがすごい縦揺れ。スポーツブラじゃないんだ……。めっちゃエロいな)

 

 そして、漣は気づいた。汗のかいた練習着が体にぴったりと貼りつき、その形を授業中とは比べ物にならないほどくっきりと浮かび上がらせていること。さらに、おっぱいの一番出っ張っている部分の色が……他の部分よりも濃く透けている。

(……乳首だ)

 

 漣がつい凝視してしまったので、新堂さんが視線に気づいた。漣は瞬時に頭を回して、何食わぬ顔で小声で言った。

「練習がんば」

 

 新堂さんは少しびっくりした顔をしてから、笑顔で頷いた。そして、また前を向いて練習に集中していった。

(……今日はこれで十分だな。常識改変は注意深くやらないと例外が発生してしまうのも分かったし、新堂さんに思わぬプレゼントも貰ったし。早く帰ろう)

 

 熱を持った下半身を早く放熱するために漣は家路を急いだ。

 

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