読み切り ~福引き B賞~

 美和子<みわこ>は、買い物帰りに福引きをやっていることに気づいた。

(あ、福引きやってる。今日は旦那も出張で帰ってこないし、福引きやって行こうかな……)

 美和子が福引き券を眺めていると、2人組みのおばちゃんの声が耳に入った。

「珍しく良い福引きだったわねぇ!」

「そうね!今時、外れでボックスティッシュやトイレットペーパーをくれることは少ないわよね」

「そうよ、まずないわよ。それに当たりも多そうだったし……」

 

 美和子は、福引き会場へと足を進めた。

 美和子が福引きの列に並び、自分の番が来るとおじさんに券を渡した。

「じゃあ、始めるね。そのタブレットのルーレットが回るから、好きなタイミングでSTOPボタンを押してね」

 

 美和子は、STOPボタンを押した。

「お、当たりだね。B賞だよ」

 おじさんはカランカランと鈴を鳴らす。そして、美和子に聞いた。

「少し時間あるかね?B賞はエステが受けられるんじゃが」

「え、今ですか?」

「そうなんじゃ。簡単なエステと景品のセットで、時間が無いなら申し訳ないが辞退ということで……」

「あ、大丈夫です。エステ受けます」

 美和子はせっかくの当たりが無しになってしまわないように慌てて言った。

(やった、今日はついてるわ。ちょうど急いで帰る必要も無いしね)

 

「じゃあ、あっちの方に進んでくれ。誘導係がいるから」

 美和子が指示された方に進むと、別のおじさんが美和子に気づいて話しかけてくる。

「当たりの方だね。この建物でエステを受けてもらうから。……この部屋だよ」

 有梨沙は、案内された部屋に入った。

 部屋の中央には、ベッドが1台あり、奥の方には簡易の試着室のようなものもある。ベッドの横には、笑顔の妙齢の女性が立っていた。

(あ、思ったよりちゃんとしてる!良かった〜。施術してくれる人も女性だし、そんなに若くないから期待できるかも)

 美和子は期待を高めていた。

 

  

「当選おめでとうございます。本日の施術を担当させていただきます中島と申します。荷物はこちらに置いていただいて、あちらの着替えスペースで施術用の服に着替えて来てください。施術中は鍵を閉めておくので、ご安心ください」

 美和子は、指示通りに着替えスペースで、ビキニスタイルの施術着に着替えた。

(意外と露出している部分が大きい施術着ね……。結構本格的なのかも)

 

 着替えた美和子は、施術師の女性の指示に従ってベッドにうつ伏せになった。顔が痛くならないように、中央部に穴の空いた枕になっている。

「では、リラックスできるようにまずオイルを全身に塗っていきますね」

 施術師は、慣れた手つきで美和子の全身にオイルを塗っていく。

(バラの良い香りがする。久しくこういうのもやってなかったわね……。最後は、結婚式の前だから……2年近く前かも)

 

「では、次にマッサージ効果を高めてくれる機器を額に装着させていただきます。……はい、ありがとうございます」

 施術師は、美和子の額にU字型の白い電子機器を装着した。そして、額部分のボタンを押した。

 

 施術師は、美和子をマッサージしながら話しかける。

「美和子さんは、おいくつですか?」

「今年、28歳です」

「そうなんですね、お若いですねー。ハリのある肌で、お胸も大きくて……羨ましいわー」

(う、答えづらい話の振り方をする人だなー。……あれ?何か足音が聞こえるような)

美和子の耳に、足音がそれも複数聞こえた気がした。

「そのお胸は何カップなんですか?」

「……Eカップです」

 施術師の質問に美和子が答えた時、おおーという小さな感嘆がそれも複数聞こえた。

(今度は間違いない!絶対誰かこの部屋にいるわ。マッサージ師の方に言わないと…………え!声が出ないわ!)

「お子さんはいらっしゃるの?」

「子供はいないです」

(何で?! 何で、言いたいことは言えないのに、質問には答えているの?……というか、言葉どころか体も動かないわ!)

 美和子はパニックになっていた。

 

「じゃあ、次は下半身のマッサージをしますからねー。下の方の服は脱がしますねー」

 美和子が履いていたホットパンツのような施術着がスルスルと脱がされる。

(いやー!!さっき聞こえた声は男性だったのに……どうして、体が動かないの?!)

 

 美和子の心の声とは裏腹に、美和子の体は抵抗なく施術を受けている。

「はい、じゃあ、股関節を伸ばしますからねー。足を開きますね。あら、体が柔らかいのね、こんなに大きく開くなんて」

 美和子の足が大きく開かれたタイミングで、複数の男性の声で美和子の耳に入る。

(見られてる。ぜったい見られてる!信じられない!今すぐ、この状況から抜け出したいのに……)

 

「施術着を着てたところにオイルを塗れてないから塗りますねー」

 施術師が体に塗ったものよりも粘度の高い液体をホットパンツの履いていたところ全体に塗り込んでいく。

 施術師は、割れ目に沿って丁寧に何度も塗り込んでいく。

「はぁん……ううん、気持ちいいわ」

(いや!何でこんな言葉が私の口から出てくるの?!)

 

「そうでしょう、気持ちいいでしよう?じゃあ、一度起き上がって、上の施術着を脱いでから仰向けに寝てね」

 施術師の言葉に、美和子の体は意図せずに動き出す。

 視界がぐるりと回転し、ベッドの上に座る体勢になった。美和子の視界に10人以上の男性が目に入る。

(うそ、こんなにいっぱい!……この全員にアソコを見られたなんて……)

 

 美和子が内心では呆然としているにも関わらず、体は勝手に動いていく。

 美和子の両手は、施術着のブラの裾を掴んでいた。

(いやー!!やめて!脱がないで、お願い!)

 

 美和子の思い虚しくEカップのおっぱいがぽろんと男性陣に披露された。

「おおー!!」

 男性陣のハモった声が聞こえた。

 美和子の視界には10名程度だが、視界に入っていないところにも沢山の男性がいることが、その声から感じ取れた。

 

 美和子の体は勝手に仰向けへと寝転がる。

「では、ここからはゲストの皆さんにも協力してもらってマッサージをしていきましょう。皆さん、くれぐれも優しく触れてくださいね」

 施術師がそう言うと、男性陣がわっと美和子に近づいた。

(信じられない……おっぱいに手が沢山当たって……あそこの中にも指が何本も……)

 その手は交代しながらもおっぱいには6本くらいが常に伸びており、割れ目へは4本くらいの指が周辺を刺激したり、割れ目の中へと侵入したりしている。

 男性陣は、最初こそ節操ない動きを見せたが、今は既に上手い具合に交代するシステムが出来上がっており、男性陣の触れる手指の動きはどれも優しい。

 

「ああん!……んん」

(旦那以外の男性に、それもこんなに沢山の男性に触られているっていうのに……気持ちいい。頭が真っ白になりそう……)

 

「はい、皆さんありがとうございました。美和子さんも良かったわね、こんなに沢山の人にマッサージしてもらえて」

施術師がそう言うと、男性陣はさっと美和子から離れた。

(お、終わり?良かった……)

美和子は体はまだ疼いているが、この状況から抜け出せると思い喜んだ。

「美和子さんは皆さんにマッサージの御礼をしないとね。エロティックなオナニーショーを皆に見せてあげましょう」

 施術師がそう言うと、男性陣は下半身の服とパンツを下ろし、男性器を露出させて手で擦り始めた。

(いや!信じられない!こんなところでアレを出すなんて……)

 

 美和子の思いとは裏腹に、美和子の体は動いていく。

 美和子は上半身を起こすと、両手で自身の巨乳を口元へと持ち上げ、乳首を舐める。

 男性陣からは歓声が上がった。

(……こんなこと今までした事ないのに何で……)

 

 美和子の体は次に立ち膝になり、片手はおっぱいを揉みしだき、もう片方の手は割れ目の中に挿入した。

 そして、騎乗位のように腰を振る。おっぱいは縦に大きく揺れ、割れ目の中の自身の手により快感が全身を支配していく。

(ダメ……イッちゃう……こんな大勢の男性の前で)

 

 部屋の中をイカくさい臭いが漂い始める。男性陣のうち何人かが精液を出したのだ。

 この臭いは、美和子に自分のことを犯したい男性が目の前に沢山いることを認識させる。

 

 美和子は立ち膝の体勢から仰向けに戻った。膝は立て、M字になるように大きく開いている。

 片手は乳首を細かく刺激し、もう片方の手の中指で割れ目の中を縦横無尽にかき回していく。

「あ、あ!……イッちゃう……イクー!!!」

 美和子は大きな声で叫ぶと同時に、背中を仰け反らせながら、割れ目から潮を発射した。

 美和子の体はイッた後もビクビクと痙攣していたが、少ししておさまり脱力した状態になっている。

 男性陣から拍手が起こり、美和子はその拍手を聞きながら意識を失った。

 

  

「エステお疲れ様でしたね。帰りはこちらですよ」

「あれ……わたし……」

 美和子は、部屋に案内してもらったおじさんに再び案内されて歩いていた。

「はい、これが賞品の商品券5万円分です」

「え、5万円?!いいんですか?エステもしてもらったのに」

「ええ、気にせずに使ってください」

「ありがとうございます」

 美和子は、笑顔で景品を受け取った。

(あら、時間が結構経ってるわね……まぁ、エステをしてもらって体もほど良い疲労感みたいな感じだし、5万円分の商品券も貰えたし、ラッキーだったなぁ)

 美和子は満足気に家路につくのだった。

 

 

 街は、財政が苦しかった。

 研究者は、倫理面で実験が出来なかった。

 富豪は、お金はあるがその使い道を求めていた。

 

 研究者の開発した白い電子機器は、装着者の体を自由に操ることができる。

 そして、終了時にはその期間の記憶だけを消去することもできた。

 

 街は、運営のための人員と富豪が喜ぶであろう被験者を選別し、お金を得る。

 研究者は、開発したデバイスを提供し、実験データと研究資金を得る。

 富豪は、お金を払い、快楽を得る。

 

 被験者には優しく触れることなどのルールがいくつかある。

 そのルールが守られる限り、この福引きは滞りなく続いていくだろう。

 

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